12人の怒れる男-ロシア版- [映画]

時折無作為にDVDを借りて、乱読ならぬ“乱観”いたしまする。
そして、当たりに出会うと、すんげー得した気分。
100円で見ちゃってすみません。。。。

リメイクって、たいていツマンナイもんだが、このロシア版『12人の怒れる男』はオリジナルとはまた違ったテーマで面白かった。

繰り返し出てくるワンコが銜えているもの、最初の段階で何かわかっちゃったんだが、記憶の隅にあったからかも。

あと、テーマとは別に役者の男の台詞に深く頷いた。

つまり。

「芝居を見に来る客は、見る前から笑う準備をしている。だから笑う場面でなくても、必死に笑おうとする」


あー。
ロシアでも同じなんだー。
つーか、どの国も同じなんだなー。

芝居を見に来る人は、すべてとは言わないけれど、事実から目を背けて、笑うために来るんだ。
特に、新感線の自称ファンども。

そんなに、人生辛いですか?

まぁ、いいんですけど。


こういう優れた作品見る度に、人間の脳ってどうなってるんだろう? と思う。

たとえば、きのうは南京事件の日だったので、中国の新浪微博はネトウヨ祭りだった。
普段、穏やかなコメントしかされない日本大使館のアカウントなんて、汚い罵声で溢れていた。

脳みそのない暴力が蔓延ると、教養人は息を潜めてじっとしている。


どうにかならないかなー、これ。


何も理解できない脳みそがこの世に存在するかぎり、
平和なんてこないだろう。


ほとんどの人間は冷たい吹雪の舞う自由な外の世界よりも、暖かな拘束された部屋の中を選ぶのだから。









源氏物語-千年の謎-

うーん。
いろんな意味で予想を超えなかった映画だった。


安倍晴明を出したのは、「平安モノは晴明以外売れない」と言われているからだろうけども、
晴明ブームはとっくの昔に去ったしなー。

昔、平安オタの知人がいて、夢枕獏が創造した晴明のイメージ(式神使うカッコイイイメージ)を大批判していたっけなー。

晴明が有名になったのって、60歳過ぎてからだからね。
つまり、道長と親交があったのは、晴明がじーちゃんになってからで、
彰子が敦成親王を出産したとき(1008年)は、すでにこの世にいない(1005年没)という。

まー、エンタメだからそんな史実はいーんだ。
平安ファンタジーで逃げるんだから、別にいーんだ。

貴族が地面に降りていようと、思いっきり走っていよーと(男性はともかく、女性は無理だろう?)、
平安ファンタジーだからいーんだ。

でも、やっぱり「千年の謎」なんて何もなかった件。
最後の光源氏の笑いがまったくもって蛇足だった件。

つまりは、角川映画ってつまんねー、に落ち着くという。



煌びやかなお衣装と、平安時代の寝殿造や調度品が映像で見られたのは良かったデス。

東山さんの道長が似合っていた。
もしや、道長タイプなのか?

あと、佐久間良子さんの所作がさすがであった。
着物が肌になじんでいる。
わずかなシーンであったけれども、私のイチ押し女優は佐久間良子さんである。
(先輩の言うこと聞いてそう答えておけばよかったんだよ、とーま)。

今の女優って、所作が下品だよねー。
普段着慣れていないのが、画面から滲み出てしまう。



おやすみ、母さん

長らく放置していたらパスを忘れ、探しているうちに書きたい気力が失せた。。。
あいかわらず使いづらいso-net。


で、あうるすぽっと。
白石さんと中島さん。


とにかく、脚本がわからなかった。
時折日本語としても意味不明の台詞があって、活字で読んでみたいんだが、
翻訳悪いんじゃ。。。。


人と人は永遠に理解しあえないのは自明の理であるゆえ。
たとえそれが母と娘であったとしても。

つーか。
血が繋がっているから理解しているなんて幻想、抱く方がおかしい。
アタシなんて、決定的に母親と相性悪いから、13歳の時にすでに見切っていた。
親なんて身近な他人です。

なので。
孤独って何? な人間にとって、この芝居はまったく感銘を受けず。

だいたい、あの娘はなぜわざわぜ自殺宣言するんだ?
母親から「私に復讐したいんだろ?」と言われても全力で否定するし。

娘が自殺宣言した理由が理解できないのが、私の負けポイントだろか?


うーん。

孤独とか、闇とか、今さらどうでもいいし。。。


うーん。










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CM

なでしこの澤さんが「猿の惑星」でのCMで、

「女性でも見られる」


て、台詞。
どーゆー意味でしょうか?

「女はSF見ない」
「女は戦争映画見ない」
「女はバイオレンス映画見ない」
「女は歴史に興味がない」


って、類の意味でしょうか?

まさか、そういう類の台詞を彼女が言うとは思っても見なかった。

「女の分際でサッカーなんかやるな」

って罵声を浴びせられてきたのではなかったっけ?


なんだかなー。



確かに先日「ロサンゼルス決戦」を見に行ったときは、
15名の観客中、女性は私入れて3名。
うち、1名は彼氏の付き合い。
残り1名は、出るときに女性と判別できたミリオタ風。


マイノリティゆえの憤りって、経験した人ならわかると思っていたのに、
とっても残念。








ツリー・オブ・ライフ [映画]

うぉぉぉぉぉぉーーー!!!


人が生まれて、生きて、苦しんで、楽しんで、死んでいくことには、


な・ん・の、意味も、ないんだよーー!!!


人間の生死なんて、ただの現象に過ぎないんだよー。
そんなもんにイチイチ意味なんか求めるなー。

貴様の問いかける光の先には、何もいないんだー。
それはアンタの精神が創りだしている架空のものなんだからー。
アンタの頭の中にしか存在しないんだからー。

そんな中坊の段階で見切るような事を、
2時間半も掛けて描くなー。

つか、

30分近い、ビックバンから生命の誕生や恐竜の盛衰の映像は必要ねぇ!

長すぎるわ!!


なんでキリスト教信者って、そんなに「人間サマ」を崇めたいのかね?
驕ってるよ。

傲慢だよ。

だから、他の宗教認められずに戦争ばっかやってんだよ。



神へのさまざまな問いかけにアタシが答えてやる。

いいか?



一切は無


なんだ。


はい、しゅーりょー。





って、震災でお藏入りになりそうだった「ロサンゼルス決戦」の上映が決まった!

わーい。

わーい。












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血の婚礼/にしすがも創造舎 [演劇]

ロルカの「血」は「神」を指しているのだと思う。
アンダルシアの田舎の因習に囚われた閉鎖的な世界で、
人々は窒息しそうになりながら、決して自分では主導権を握れない人生を生きている。

高校生のときは、「ベルナルダ・アルバの家」を観てもまったく理解できなかった。
今なら、多少は何かしらわかるかもしれない。
でも、日本で「血の婚礼」以外、上演するのは難しいだろう。

清水邦夫氏は、ロルカの「血の婚礼」にインスパイアされて当該作品を書き上げたそうだ。
思い返してみれば、私は清水氏の作品をほとんど知らない。
相性が悪いのか、あまり理解できない作品が多いからだ。

北の路地で、電車にさえ乗せてもらえない愛の亡者たちは、
どこにも行き着くことはできない。
もし、あの殺し合いをループに表現してるなら、転生することも叶わない無間地獄として
解釈できるのだけれども、そんなに単純なものでもないらしい。

喪服の男と鼓笛隊。
思考してるとセリフを聞き逃してしまうので、
あと2,3回は見ようと思う。



窪塚洋介は、劇場まで足を運ぶ価値のある役者である。
あの、目眩がしそうなほどの個性の前には、
演技論云々などくそくらえだ。

「血」を超越した存在、それが窪塚洋介なんである。
そんな圧倒的な役者を使いこなせるのは蜷川さんくらいしかいないっつー事実が、
日本の演劇界を貧しいものにしてる原因のひとつではないだろうか。


支持者は結構多いんだぜ?








蝶々夫人 [オペラ]

久しぶりのオペラ。
前回聴いたのは『陰のない女』だったから、1年以上経ってるのだろうか?
本当は、もっと聴きたいのだが、なんとなく逃してしまう。

音楽的なことはド素人なので、どうこう言えず、ただ単に、聴いていて気持ちいいか否かで判断しております。
たいてい、1幕目で「こいつはイケるぞ」となれば、幕間にアルコールを摂取し、
それ以降は神の調べのなかにトリップするのが、個人的なオペラの楽しみ方です。

昨日、蝶々さん役のオルガ・グリャコヴァさん、とっても声が伸びてました。
全体的に申し分ありませんでしたが、蝶々夫人のストーリーがどちらかというと、
こぢんまりしてるので、トリップするほどでもなく、故にアルコールも控えました。

演出の栗山民也さんのこだわりなのか、衣装がきちんとした和装でした。
蝶々さんも結婚後は地味な留め袖です。
外国で上演された写真とか見ると、お引きずりのような衣装着てますもんね、蝶々さん。

所作も日本人にソレを大事にしており、「ある晴れた日~」のアリアは正座して歌ってました。

帯締めたうえに正座で歌うって、ヨーロッパの方には拷問ではあるまいか。
オルガさん、健闘しておりました。

蝶々さんってサロメと同じ歳だったのねん。
武士の娘、ってーよりは、何不自由なく育てられた貴族の娘のような感じ。


終演後、オペラ芸術監督の尾高氏によるミニトークがあり、来日されてる歌手の方は、日本に来ると演目がひとつだけなので、
休日明けの公演は声が伸びるとおっしゃってました。

なるほど、来日歌手の公演は休日明けを聴くべきなのですね。


来年は、ローエングリンが聴きたいなぁ。
こんな素晴らしい芸術を、3000円くらいで享受できるって、国の豊かさを表してますね。

みなさん、もっとオペラに行きましょう。
気持ちイイですよ。




NOISES OFF [演劇]

面白かった。

ドタバタ劇なんだけど、構成が絶妙。
最後はシェイクスピアよりも強引な大団円にもっていくのも、
あそこまでドタバタだと、もうどうでもいいや、って気にさせられるもの。

一番の見所は、2幕目の前半、楽屋裏でのドタバタ。
みんな無言でドタバタしてるのが、余計おもろい。

特に、成河くんの斧を避けるタイミングがすごい。

小島聖さんが目に入る度に、「綺麗な人だなー」と思ってしまう。
小顔で手足が長くてー。


なんかこー、演劇の原点を示しているお芝居でした。
お値段も、経済的。






タグ:NOISES OFF
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369のメトシエラ [映画]

都会で世捨て人のように60年間生きてきた老婆と、親に捨てられたトラウマから、人と交われない男性の心の結びつきの話なのだが。

脚本に不整合な点が多すぎる。

予告で煽っていた、「400年間あなたを待ってました」ってのはまったく関係なく、
単に老婆の家が400年続いてただけ。
埋蔵金伝説もなくて、消滅したはずの村落になぜか末裔がまだいるって。

それよりも、老婆が20歳のときに駆け落ちしてから60年余、どうやって生きてきたの?
生活費は?
たとえ2億くらいの現金を持ってきたとしても、我が子を戦中に「餓死」させているのだから、
現金をもっていたらおかしい。

その他、別の人もブログで指摘していたように、矛盾だらけツッコミドコロ満載。

イマドキの都心の女の子は、ゲイカップル観ても指さして笑ったりしない。
つか、普通すぎてスルーすんだろ?

そして、とってつけたようなPTA演技(老婆を引き取りにきた福祉関係のおばちゃんたち)。

不動産屋の意味のない嫌みな演技。

昭和臭ただよう演技の演出。

映像はときたま綺麗だったものの、脚本がアラだらけで物語に入り込めなかった。
低予算映画は応援したいので、とりあえず観たけれど、時間とお金の無駄であった。


なんか、仲間ウチで褒め合って自己完結する小劇団と同じ臭いのする作品。




ゴドーさんを待たなければならないのかしらん? [演劇]


ゴドーとか天一坊とか欲望という名の電車に乗って墓場で乗り換え、千葉の駅で降りたのだけど。

あと、イキウメだな。

最近観劇しても、感想書きてーって衝動がないわ。

『ゴドーを待ちながら』はサスガの俳優陣で、やっぱ不条理劇は役者の力量があってこそ、見てられるもんだということがよくわかった。
もう1回観たかったのだけど、都合が合わずに終わっちゃった。
hnkでやってくれんかな。

ゴドーは演出家の解釈でどうでも作れる作品だと思う。
今回のは、左右に貫く川のような舞台が、まるであの世とこの世の間みたいに見えた。
東洋人的な解釈で言えば、56億7000万年後にゴドーはやってくるのだろう。

アタシ個人の趣味なら、ディディとゴゴは世界の消滅を待っていてほしい。

電気羊の夢を見たいのだ。



『欲望という名の電車』

松尾スズキさんの演出って、初めて見た。

なんであんなにコメディ化したのだろう? 意味ないし。
新聞のセールスの男の子に脳髄啜り出すようなキスって、おかしいだろ?
ブランチは10代の恋愛から逃げられないのだから。

あっ。
今思い出したけど、アタシの後ろの席にポーランドあたりの外国人の女の子が座っていて、
上演中ずーっとしゃべっていてうるさかった。
たぶん、出演者の友達だとは思うが。
つか、何語だったのかだけ知りたい。

チェコとかハンガリーとか、あの辺の言葉っぽかった。




イキウメ『散歩する侵略者』



愛は地球の足を掬う


私の好みではない脚本なので、論評は避けます。

ただ、宇宙人の奥さんの役の女優さん、なんでいつもセリフがヒステリックなんだろう?
あんなにキリキリしゃべられたら、全然感情移入できなくて、アタシの愛をあげると言われても、オエーっとなってしまいました。



あ、ぼっちゃまもみたんだった。

これはタダのスマスマコントだった。


























タグ:ゴドー
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