NODA MAP『南へ』/東京芸術劇場 [演劇]


震災で行けるかどうかわからなかったけど、何かにムキになって、這ってでも行こうと思った。
2時間前の当日券の列は、5,6人。
楽勝。


出色はチョウソンハ。
何がなんでも、チョウソンハ。

見ていて飽きない、というか。
見ていて爽快な役者さんだ。

まだ若いのに(いや、そうでもない?)。

声が高いので、たまに何言ってんだかわかんないけど、舞台を征服したのは、彼だ。
ずっとずっと、彼の芝居を見たいと思う。



天皇家のルーツは朝鮮半島。
北から来た人。

征服した出雲王朝や吉備王朝を歪曲し、『日本書紀』でまがい物の歴史をでっちあげた。

思えばこのときから、日本人のごまかし、歪曲、捏造は始まったのだろう。
諸外国は、すぐに別の権力者がとってかわるから、捏造はばれるのだけれども、この国はあいにく「万世一系」なもんだから、歪曲した歴史が正されることはない。

まがいものの天子の命で、南へ追いやられた兵士たち。

ニューギニアで。

ガダルカナルで。

サイパンで。

硫黄島で。

「神国日本」と、「勝ってる勝ってる」と、捏造された情報を信じて、餓えて、腐って、1日80キロもニューギニアの険しい山の中、道なき道を行軍させられて、折り重なるように死んでいった若者たち。


でもねぇ。

いくら野田さんが、日本人に活を入れようとしても、実際に野田さんの芝居を見に来ている人たちは、「8月15日」がなんの日かさえ、知らないんだ。

みんな、歴史に興味はないんだよ。
歴史を話すと、中学校ではイジメに遭うんだよ。

今の日本は、知識のない人たちのほうが偉くて、権力をもってるんだ。
4人組のいない、文化大革命が、今の日本なんだよ。



それでも、野田さんは叫び続けるのだろうか。
永遠にわかろうとしない観客のために。
それが、表現者の使命とばかりに。


























タグ:NODA MAP 南へ
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