血の婚礼/にしすがも創造舎 [演劇]

ロルカの「血」は「神」を指しているのだと思う。
アンダルシアの田舎の因習に囚われた閉鎖的な世界で、
人々は窒息しそうになりながら、決して自分では主導権を握れない人生を生きている。

高校生のときは、「ベルナルダ・アルバの家」を観てもまったく理解できなかった。
今なら、多少は何かしらわかるかもしれない。
でも、日本で「血の婚礼」以外、上演するのは難しいだろう。

清水邦夫氏は、ロルカの「血の婚礼」にインスパイアされて当該作品を書き上げたそうだ。
思い返してみれば、私は清水氏の作品をほとんど知らない。
相性が悪いのか、あまり理解できない作品が多いからだ。

北の路地で、電車にさえ乗せてもらえない愛の亡者たちは、
どこにも行き着くことはできない。
もし、あの殺し合いをループに表現してるなら、転生することも叶わない無間地獄として
解釈できるのだけれども、そんなに単純なものでもないらしい。

喪服の男と鼓笛隊。
思考してるとセリフを聞き逃してしまうので、
あと2,3回は見ようと思う。



窪塚洋介は、劇場まで足を運ぶ価値のある役者である。
あの、目眩がしそうなほどの個性の前には、
演技論云々などくそくらえだ。

「血」を超越した存在、それが窪塚洋介なんである。
そんな圧倒的な役者を使いこなせるのは蜷川さんくらいしかいないっつー事実が、
日本の演劇界を貧しいものにしてる原因のひとつではないだろうか。


支持者は結構多いんだぜ?








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